みんなの講座



ホームページを運営してますと、いろいろなメッセージをいただきます。
それらの意見の中には
「算数が苦手なのでもう少し簡単な講座をお願いします」という意見が多く、
確かに中学受験に縁のない人や、小学生でも低学年〜中学年の人には、
少し難しい講座が多すぎたかも知れません。
そこで「みんなの算数講座」特別版として、今回から5回にわたり、
初心者向け講座を書くことにしました。

今回はその第1回。
みなさんが当たり前のように洗脳されてきた
三角形の内角の和は180度

このテーマでお話をしてみようと思います。

みなさんはにわとりと卵の議論をご存知ですか?
そうそう、<にわとりと卵はどちらが先に世の中に存在していたか?>という議論です。
問題自体は何度も聞いたことがありますが、正解は聞いたことがありません。
人類が初めてこの地球上に姿を見せたのは、450万年前のことだそうですが、
おそらく、にわとりと卵はそれよりもっと昔から存在していたのでしょう。
となると、まだ人類もいなかった大昔のことなので、
きっとにわとりと卵の議論は迷宮入りの謎(なぞ)でしょうね。

実は三角形の内角の和が180度という性質には、にわとりと卵論争と
似たような話がつきものです。名付けて直線と三角形議論
下の図を見てください。


三角形と同じように、直線が180度になることも常識中の常識です。
仮にそのことが正しいとすれば、図下のように、
三角形の内角の和が180度であることは説明が可能です。
三角形の内角のうち、で示した角を1つの直線に集めてみるのです。

ところがこんな疑問がわく人もいるでしょう。
「じゃあどうして直線は180度なの?」 と。
とても鋭い疑問です。だけど残念ながらこの疑問に答えてあげることはできません。
どうしてか?

実は直線が180度という性質は、算数(数学)の世界での約束でしかないのです。
つまり算数(数学)という科目を勉強する上でのルールですね。
先に三角形の方が180度と決まっていて、直線の方をあとから考えたとしても
同じことです。直線と三角形のどちらを先に180度に決めたのか?
にわとりと卵の話によく似てるでしょう?

ルールについては、わかりやすく別の例えもしてみましょう。
「ネコ」は英語でcatですよね?
でもどうして「ネコ」はcatなのですか?
言葉の語源などを研究している学者でなければ、
「う〜ん」とうなってしまうはずです。
ネコ=catは英語を勉強する上での一種のルールです。

国語で勉強する俳句もそう。
「古池や 蛙飛び込む 水の音」 五七五の十七音です。
これも俳句を作る上でのルールです。

野球にもルールがあります。
打ったバッターが3塁の方向に走っていったら笑われちゃいますよね?

これらの例でわかるように、算数にも、英語や国語や野球と同じように
いくつかのルールが決められています。
そのルールが決められた経緯に興味を持つことは面白いかも知れませんが、
ふだん算数を勉強するときは、ルールをきちんと覚えておくことが大切です。

算数といえば <その場で考えれば何とかなる科目> と思い込んでいる人がいますが、
それはきちんとルールを覚えてからの話であって、
ルールも覚えずに算数の問題に挑むのは、あまりに無謀(むぼう)というものでしょう。


ではこちらの初心者コーナーにも宿題を用意することにします。
できた人は、トップページの解答用紙から送信してください。
正解者は「正解者コーナー」で定期的に発表しています。


<宿題番号B1>

次のア〜オのうち、単なるルール(約束)とはいえないものが1つだけ
ふくまれています。ア〜オの記号で答えてください。

ア 3+5を計算すると8になる

イ 等しい間かくに木を植えると、<木と木の間かくの数=木の本数−1> である

ウ 1辺の長さが1cmの正方形の面積は1cm2である

エ 将棋の「角(かく)」は前には進めない

オ トランプの「ババ抜き」では、最後にババが残っている人が負けになる