みんなの講座 PART2



どうも最近、図形問題の講座を避けがちです。

なぜか?

本当はもっとバンバン図形の講座を書きたいのですが、
なんせ黒板やホワイトボードと違って、
WEB上に図版を上げるのが骨、骨、骨・・・なんです。
そ〜ゆ〜のが得意な人には全然ど〜ってことないんでしょうけど、
なんせそのあたりは素人同然なもんですから、
ついつい図を必要としない代数的な講座に逃げちゃう。

でも算数の教師たるや、図形問題から逃げてばかりいるわけにはいきません。
で、今回はがんばってソフトを使い図を用意しました。
やればやったで結構楽しいし、こうして自分で書いた図を見直すと
意外にうまくできてるじゃんって感じ;^^)

きっと勉強も同じだよね。めんどくさがり屋さんに成績の良い人は少ないでしょう。
手間暇(てまひま)かけてやっているうちに、ようやくたどり着く発見も多いだろうし、
そうして時間をかけて自力で発見したことは、
他人に教わったことより何倍も自分の財産として残りやすい。
うさぎとカメの競争でも、やっぱり勝者はカメさんだもんね。
※but国際的には反論もあるらしい。寝ている間に抜き去るカメは性格が悪いとか、
 うさぎは病気だったかも知れないのに助けないカメは冷たい…など。
 どうやら一方的にカメを賛辞するのは日本人独特の発想らしい。脱線失礼!


さて下の図。
4×4×4=64個の小立方体を積み上げて作った大きな立方体。
それをどうするかっていうと、
3点ABCを通るような平面で切断します。(ちなみに切り口は正三角形)

そのときの切断によって、64個の小立方体は、
無傷なヤツ(生還者)と壊れるヤツ(負傷者)に分かれるでしょ?
今回のテーマは、何個が負傷者で何個が生還者かって内容。
さあ皆さん考えてください。できそうですか?



この問題ね〜、
見た目(見取り図)だけで突き止めようとすると、なかなか難儀なんだよね。
ハッキリ負傷者、生還者と確信できるものもあるんだけど、
これはどっちだろう?って微妙なヤツがいくつかある。
よっぽど空間図形のセンスがある人でも、見た目だけで答えを出すのは
大変じゃないかな。
まぁ上の問題は、全体が4×4×4の整った形の立方体だから
切断面が中途半端な場所を通らないので、空間センスのある人や、
勘の冴えている人なら、見ただけでわかっても不思議ないけどね。

でも寸法が変わってくると、見た目での判別は難易度アップだと思う。
たとえばこんなの↓

最初の問題と違ってタテ・ヨコ・高さの寸法が全部違う。
全体の個数は2×4×3=24個でさっきよりだいぶ少ないけど、
こっちの方は切断面が中途半端な箇所も通るから、
見た目での判断は難しくなっているはずです。

ではさっそく、こんな問題に有効な解法を紹介しましょう。


このように、真上から見た図(平面図)を書き、切断面の移動経路を記入していきます。
よほど複雑な問題でなければ、1枚の平面図で間に合うでしょう。

切断が直線ABから始まるとすれば、
切断面は、AB〜DEまでを通過して一番上段の切断を終えます。
そのときに負傷する小立方体はAB、DEにはさまれた7個。(で示した)

その後、切断面はDE〜FGまでを通過して上から2段目の切断を終えます。
そのときに負傷する小立方体はDE、FGにはさまれた5個。(で示した)

同様に、切断面はFG〜HIまでを通過して上から3段目の切断を終え、
そのときに負傷する小立方体はFG、HIにはさまれた3個。(で示した)

最後、切断面はHIから頂点Cへ抜けて一番下段の切断を終えます。
そのときに負傷する小立方体はHI、点Cにはさまれた1個。(で示した)

以上のことから、負傷する小立方体は全部で 7+5+3+1=16個
無事生還できる小立方体は 64−16=48個


では2問目もやってみます。

切断がABから始まれば、
切断面はAB〜DEを通過して最上段の切断を終えます。
(D、FはACの3等分点。E、GはBCの3等分点)
このときに負傷する小立方体は6個。(1個をで示した)

その後、切断面はDE〜FGまでを通過して上から2段目の切断を終えます。
そのときに負傷する小立方体は4個。(1個をで示した)

最後、切断面はFGから頂点Cへ抜けて一番下段の切断を終えます。
そのときに負傷する小立方体は2個。(1個をで示した)

以上のことから、負傷する小立方体は全部で 6+4+2=12個
無事生還できる小立方体も 24−12=12個


どうでしたか? すごく簡単だった?
それはきっとボクの説明がうま…  じゃなくて、皆さんが優秀な証拠でしょう。
小学生の算数でも、中高生の数学でも、生徒の理解がもっとも悪いのは
なんといっても空間図形の問題です。

そりゃそうですよね。もともと立体的な実物を、平面の中に収めて考えるわけで、
そのこと自体無理もあるし、難しいに決まってます。
まぁ将来、理系の大学に進んで、建築士や設計士を目指したいなんて
お子様がいらしたら、何とか空間把握力を鍛えさせないとアカンですけど、
普通の入試には、限られたパターンの問題しか出題されませんから、
ある程度出題パターンを調べておけば、そんなに困ることは多くないでしょう。


でも子供っていいですよね。
子供の時代なら、総理大臣目指したって、宇宙飛行士目指したって
ご本人の自由ですもん。
その点、われわれみたいなトシになって、そんなこと口に出したら、
あなたアタマ大丈夫?熱でもあるの?って体温計持って来られちゃいますでしょ?
あ〜あ〜、こうしていつも脱線していくさんじゅつまんの授業。
何も最後になって脱線しなくてもいいのに…。

長くなりすぎました。ではまたなるべく近いうちに!


最後に<わかった〜?>があります。
できた人は、トップページ(または目次ページ)にある
「解答用紙」のボタンから解答を送信してください。
正解の場合、個人正解ボックスのページに掲載いたします。


 <わかった〜? W5> 
 講座2問目の立体は、タテ2×ヨコ4×高さ3=計24個の直方体でしたが、
 タテ3×ヨコ5×高さ3=計45個の直方体の場合は、
 何個の小立方体が負傷者になるでしょうか?
 
※切断面は、講座の2問と同じ要領で、直方体の3つの頂点
   (左上手前A、右上奥B、右下手前C)を通る三角形ABCとします。