みんなの![]() インターネット上の百科事典ウィキペディア(Wikipedia)は有名です。 ボクも言葉の意味がわからないときに愛用しています。 さて、そのウィキペディアによれば、 「科学的な方法により一般的な法則を導き出すことで、 自然の成り立ちやあり方を理解し、説明しようとする学問」を 自然科学と呼ぶそうです。 そして自然科学に分類される科目は、 物理学、化学、生物学、地学、天文学、数学、医学、農学、工学、… ちょっと難しい前置きになりましたが、自然科学の分類に、 きちんと数学が含まれていますね。 そう、数学は理科と同じで科学の一員なんです。つまり、数学とは、 もともと自然界に存在しているものを発見・解明しようとする科目であり、 誰かが意図的にこしらえた、お勉強用の科目ではないということです。 少し難しいですか? では簡単な例をあげて説明してみましょう。 ![]() どちらも、3辺の長さがすべてきれいな整数比になる有名な直角三角形です。 詳しくは中3(私立だと中2かな)で勉強しますが、 直角三角形の3辺の長さは、いつもこのようなきれいな整数比になるとは限りません。 いくつかの辺が、ルートを含む無理数(無限小数)になってしまうことが多いのです。 ここでちょっとロマンチックな話をしましょう。 上のような、3辺がきれいな整数比になる直角三角形は、近代になって突然ポッと 現れたわけではなく、何百年前でも、何千年前でも、何万年前でも、 この自然界に存在していたはずです。 さすがに、人類の発祥以前にさかのぼるのはイメージが薄れるけど、 たとえばアダムとイヴの時代だって、 2人がもし砂浜に木の枝で直角三角形を書いたとして、 アダムの引いた線の長さが3m、 その端からイヴが直角に引いた線の長さが4mだったなら、 残る1辺の長さは絶対に5mだったはずでしょ? もちろんアダムとイヴがそのことに気づいていた可能性は低いけどね。 そもそも数という概念だってなかったろうし…。 でもつまりさ、算数や数学で勉強している法則は、 人類発祥の時代(いや恐竜の時代だって)から自然界に存在していたものを、 いつか誰かがどこかで発見しただけなんだよ。 だから、これから先みなさんが、算数や数学を含んだ科学の分野で、 今まで誰も気づかなかった大発見をしたとしても、別に不思議ではないと思うんだ。 こうやって考えると、算数や数学ってすごくロマンチックでしょ? なんか遺跡発掘の考古学に似てるような感じもしちゃうよね;^^) もう一度話を戻します。 算数では無理数(ルートの無限小数)は範囲外だから、 上の図のように、すべて整数になる直角三角形の場合だけ、 3辺の比を覚えておくと役に立つことがときどきあります。 2辺がわかっていれば、最後の辺は簡単に求まるからね。 そして、今回のボクからのプレゼントは、上の図のような すべて整数になる直角三角形の3辺の比を作り出す不思議な式です。 すべて整数になる直角三角形の3辺の比を作り出す公式 A2−B2 , 2×A×B , A2+B2 (ただし、A>B) この公式の使い方はネ、 何でもいいから、自分の好きな自然数をAとBにあてはめればいい。 (引き算があるから、AをBより大きくして) どんな自然数を選んで計算しても、出てきた3つの自然数は 直角三角形の3辺の比になるんです。 言葉だけだとわかりにくいだろうから、試しにボクがいくつかやってみますね。 [実験1] A=2、B=1の場合 A2−B2=2×2−1×1=4−1=3 2×A×B=2×2×1=4 A2+B2=2×2+1×1=4+1=5 出てきた3つの整数比 3:4:5 [実験2] A=3、B=2の場合 A2−B2=3×3−2×2=9−4=5 2×A×B=2×3×2=12 A2+B2=3×3+2×2=9+4=13 出てきた3つの整数比 5:12:13 [実験3] A=5、B=3の場合 A2−B2=5×5−3×3=25−9=16 2×A×B=2×5×3=30 A2+B2=5×5+3×3=25+9=34 出てきた3つの整数比 16:30:34(約比→)8:15:17 最後に出てきた数字は、 どれも直角三角形になる3辺の整数比です。 最初の図にあったのは、[実験1]と[実験2]の場合ですね。 図にはありませんでしたが、8:15:17も直角三角形が作れる整数比の1つです。 他にもいくらだって作れますよ! 詳しいことは中学生になってからの勉強すればいいとして、 この講座では、こんな楽しい話が自然界に存在していることを知ってもらえたら それで十分です。 面白かったですか? 今回は、復習シリーズを1回飛ばして、いつもと雰囲気の違うコラムを書いてみました。 きっと、中学受験ではそんなに役に立つ内容ではないと思う。 (3:4:5とか使える可能性はあるけど) それでもボクが小学生向けにこの講座を書いたのは、 算数や数学には、こーゆーワクワクするような話がたくさんあるから、 これからは、今よりもっと興味や好奇心を持って、科学者の気分で 算数や数学の勉強をしてほしいと思ったからです。 長い話に付き合ってくれてありがとう。 それでは次回の講座で、また元気にお目にかかりましょう! 最後に<わかった〜?>があります。 できた人は、トップページ(または目次ページ)にある 「解答用紙」のボタンから解答を送信してください。 正解の場合、個人正解ボックスのページに掲載いたします。 |
<わかった〜? W9> 講座に出てきた式を使って、すべて整数になる直角三角形の3辺の比を、 2種類作り、さんじゅつまんに報告してください。 ただし、条件ア・イを守ってください。 条件ア 講座に書いた3種類(3:4:5 5:12:13 8:15:17)と 同じでないこと 条件イ 各辺の比を1〜2ケタの整数(1以上99以下)にすること |